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開催レポート

第3回 10月17日 (土) 親子防災」 開催レポート

開催レポート

■ 自分の家族に必要な「オーダーメイド防災」を考えておく

大きな災害はいつ発生するかわかりません。防災を特別なことにせず、日常的に防災を考える・学ぶために、渋谷区では2018年から「渋谷防災キャラバン」を開催しています。新型コロナウイルスの感染拡大が広がる2020年は「渋谷防災キャラバン」をオンライン開催。2時間のオンラインイベントにまとめ、いつでもどこでも防災が学べる環境を整えました。

10月17日(土)に配信した渋谷防災キャラバンオンライン開催、第2回目のテーマは「親子防災」です。

一度災害がおきれば、大人だって肉体的にも精神的にも負荷が大きい。子どもにはことさらつらい出来事です。小さなお子さんであればなおさらでしょう。防災の専門家や、親子で被災したご家庭の経験を聞きながら、いざというときのイメージを膨らませてみれば、そこから考えうる対策もできます。自分や大切な人の命を守るには、まずは「知ること」からスタートしましょう。

配信は3部構成です。第1部は「親子で防災クイズ!」。スタジオと渋谷区の子ども達をリモートで繋いで、地震に関するクイズを出題しました。第2部は「子連れ防災を考えよう」と題して、小さいお子さんを持つ親御さんが今すぐできる防災対策、災害への備えについて考えました。第3部は「被災地の声を聞こう」と題し、新潟県中越地震を経験されたお母さまと中継をつなぎました。

■ クイズを使って、親子で楽しみながら防災を考える

第1部の「親子で防災クイズ!」では、クイズの出題者として南新宿町会副会長・防火部長の福與好一さん、回答者として国内最大の1200万人が登録しているYouTubeチャンネル「キッズライン♡Kids Line」のこうくん、ねみちゃんがスタジオに登場。さらに、オンラインで5人の子どもたちにもつなぎ、防災に関する問題をみんなで考えました。

地震が来たらすぐに机やテーブルの下に潜り頭や身体を守る、揺れが収まって建物の外に出るときはスニーカーを履くなど、学校での防災訓練の経験から回答できる簡単な問題から、「首都直下地震」で予想されている渋谷区の震度など親子で考える問題まで、5問のクイズが出題されました。

こうやって楽しみながら親子で防災を考えることは、家族の命を守るための第一歩になります。ぜひアーカイブを見ながら、親子で問題を考えてみてください。

■ 「ママバッグ」は最強の防災バック

第2部の「子連れ防災を考えよう」では、小さいお子さんを持つ親御さんが災害にどう備えればいいのか、今すぐできる防災対策とは何か、など親子防災を具体的にイメージしていきました。

スタジオには3人の親御さんが登場。子育てで直面する社会問題の解決に取り組む「NPO法人ママプラグ」理事で、防災の取り組みをする「アクティブ防災」事業代表の冨川万美さん。未就学児のお子さんのいる家庭を支援している団体「渋谷papamamaマルシェ」実行委員の佐藤昭宏さん、中村由理さんと、親子防災について一緒に考えました。

子どもがいる家庭の防災には、気をつけなければいけないポイントがいくつかあります。例えば、お子さんの成長を考えて防災用品を用意すること。おむつや服はすぐに小さくなってしまうし、食事の内容も変わってきます。ちょっと先を見据えて、成長に合わせた備えを用意することが大切です。日頃からサイズの合わなくなった洋服を交換し合うようなコミュニティがあれば、防災時も助け合えるかもしれません。

また、親御さんが普段から持ち歩いている「ママバッグ」は防災にも役に立ちます。なぜなら、ママバックには、普段のお出かけから水やお菓子、おむつ、小さなおもちゃなど、さまざまな物が入っているからです。富川さんは「ママバッグは最強の防災バックでもある」と言います。

こういったハード面での備えとともに、ソフト面の備えもイメージしておきましょう。いざというとき、家族がどこにいるかわからないと、とても不安です。誰がお子さんを保育園や習い事へ迎えに行くのか、避難している可能性がある場所はどこなのか。いざというときに、どんな選択肢がありうるか家族で考えます。

冨川さんは「オーダーメイド防災」を考えることを提案します。防災に必要なものは、家族によってバラバラで、インターネットで検索して出てくるリストだけでは足らないのです。「保育園のお迎えは誰か」「美味しく食べられる備蓄があるか」「子どもの交友関係を知っているか」など “家族の個性” を踏まえてルールを決めておく。

こういったルールを、みんなで食事をとるときに話したり、LINEのグループメモに書いておいたりしながら、きちんと家族で共有することが大切です。

家族で防災を考えるために、まずは簡単なことからスタートするとよいというお話も。「家を真っ暗にして懐中電灯を取りに行く」「キャンプで備蓄品を食べてみる」などゲームや遊びを入り口として、防災を家族で考えてみましょう。

■ 子どもと一緒の避難所生活をイメージしよう

最後は「被災地の声を聞こう」と題して、5歳・3歳・7ヶ月の3人のお子さんの子育て中に新潟中越地震で被災を経験した子育て防災支援士の佐竹直子さんと中継をつなぎました。

2004年10月に起きた新潟県中越地震では、震度7の激しい揺れが新潟県の山間地を襲いました。佐竹さんは、夕飯をつくるためにキッチンで鍋で料理中。足元でお子さんがハイハイしていたため、急いで火を消して、後ろの食器棚を押さえて、お子さんの命を守るために必死だったと言います。

地震直後にあらゆるライフラインが寸断され、集落は孤立。余震のたびに増える避難者は10万人を超えました。

「新潟県中越地震では避難所運営がスムーズにいかず、高齢者、独身者、家族、年齢も性別もバラバラな人が、避難所に押し寄せました。壁も区分けもなく、すし詰め状態。子育て中の親子にはとてもストレスの掛かる避難生活だったと思います。子どもの夜泣きを気にして寒さにつらい入口付近で過ごし、風邪を引いたりする人も多かったです」(佐竹)

自分が被災しながらも、お子さんを抱えてながら被災支援に携わった佐竹さんは、たくさんの被災した親子の様子から感じたことを語ってくれました。

「すぐに職場復帰しなければならならいのに子どもを預ける場所がない。お子さんが常に怯えて離れずトイレにも行けない。子どもが小さく目を離すことができない。など、親子で避難するとたくさんのストレスを抱えることになります。子どもたちの面倒を見合うような地域のコミュニティのつながりがあれば、避難所生活も少し楽になるはずです」(佐竹)

その後、佐竹さんは多世代交流の大切さを感じて「NPO法人になニーナ」を立ち上げました。高齢者が活躍できるような地域コミュニティを日常から育て、子どもたちを地域で育む。こういった多世代のつながりが、いざというときの防災力になると学べた第3部でした。

次回の渋谷防災キャラバンは、11/14(土)で、テーマは「防災×テクノロジー」です。

ぜひWEBサイトや各SNSからぜひ各SNSをフォローして情報をキャッチアップしてください。

動画アーカイブ

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第2部

第3部