REPORT
開催レポート

第2回 9月12日 (土)「避難所運営」 開催レポート

開催レポート

■ 避難運営に大切なのは、避難者が “自ら参加する” こと 。

大きな災害はいつ発生するかわかりません。防災を特別なことにせず、日常的に防災を考える・学ぶために、渋谷区では2018年から「渋谷防災キャラバン」を開催しています。新型コロナウイルスの感染拡大が広がる2020年は「渋谷防災キャラバン」をオンライン開催。2時間のオンラインイベントにまとめ、いつでもどこでも防災が学べる環境を整えました。

9月12日(土)に配信した渋谷防災キャラバンオンライン開催、第2回目のテーマは「避難所運営」。
台風シーズンの秋、つい先日も台風10号が猛威をふるい、11の県の合わせておよそ410万世帯、882万人に対して「避難指示」や「避難勧告」が出されました。しかし、いざというときに私たちが頼るべき「避難所」をどのくらい知っているでしょうか?自分や大切な人の命を守るため、まずは「知ること」から始めましょう。

配信は2部構成です。第1部は「いざという時の避難を知ろう」と題して、スタジオでのトークを展開。防災に関わる渋谷区職員がスタジオに集まり、避難の方法、避難所での実際の暮らしについて話しました。第2部は「被災地の声を聞こう」と題して、東北大震災の被災地、岩手県の陸前高田市と中継をつなぎました。

■ 避難所はホテルじゃない。自主的に避難所運営に参加しよう

渋谷区では、首都直下地震が起きた場合、4万人の避難者が発生すると想定しています。そのために区内33箇所の避難所を用意しています。ここで大切なのは、避難所に入れる人数には限りがあることです。

本当に必要な方が避難できるように、災害時には避難行動を自主的に判断しなくてはいけません。自宅の被害が少ない方は在宅避難する。安全なエリアにある親族や知人宅に避難できる方はそちらに避難するのも良いでしょう。風水害の場合は、ハザードマップなどで安全なエリアであれば、建物の2階以上にあがることも避難のうちのひとつです。その代わり、避難すべき人は、躊躇せず避難所を利用してください。

実際に避難してからの生活に関して、最も大事な点は、避難者も運営に参加する必要があるということ。
避難所はホテルではないのです。

避難所を開設する必要が発生した場合、地域の町内会が中心となる自主防災組織や施設管理者、PTA関係者などで組織される「避難所運営委員会」と、区の職員が避難所を立ち上げます。その後の避難所運営にも運営委員会や区の職員は関わりますが、避難者自身が運営に必要な役割を担い、避難生活を力を合わせて乗り越えていくという意識が大切です。

渋谷区では、避難生活に必要なものは避難所に頼り切るのではなく、自主的な用意もお願いしています。例えば、マスク、アルコール消毒液、体温計などの新型コロナウイルス対策や、食料、飲料水、常備薬、スリッパなど、避難生活に必要なものがあれば、自分で持っていくのが望ましい。事前に必要なものをイメージし、防災バックにつめておくのもよいでしょう。

配信では、実際の避難生活を日常でイメージできるよう、渋谷区が作成している避難所の運営マニュアルを映像化して紹介しました。一時的な避難生活とは言え、水や通信設備などのライフラインの準備や避難者の受付、滞在スペースの作り込み、役割分担など多くの段取りがあります。マニュアルは随時更新されているため、新型コロナウイルスの感染対策にも対応しています。

「渋谷区避難所運営基本マニュアル(試行案)」はPDFデータでこちらからご覧いただけます。
動画もとてもわかりやすいので、ぜひ配信をみていただきたいです。

■ 地域コミュニティづくりが防災につながる

第2部「被災地の声を聞こう」では、東北大震災の被災地、岩手県の陸前高田市と中継をつなぎました。岩手県沿岸部に位置する陸前高田市では、津波などにより1500人以上もの犠牲者が出てしまいました。被災した人々は、長い期間、避難所での生活を余儀なくされていました。

配信ではまず、陸前高田市の戸羽太市長がビデオメッセージを届けてくれました。「防災とは、どれだけ後悔を減らせるかであり、被災してから後悔しないように日頃の備えがなによりも重要である」と語ってくれました。続いて、陸前高田市の防災課 防災課長兼防災対策監の中村吉雄さんと中継をつなぎます。

歴史的に何度も津波被害にあっている陸前高田市の住民は、東日本大震災前から防災意識が高く、常に避難訓練もされていました。なのにも関わらず、なぜ大きな被害が発生したのか。その原因を突き詰め他地域でも活かすため、東日本大震災の検証報告書や、「避難マニュアル」「避難所運営マニュアル」「災害時初動対応マニュアル」などを作成したのが中村さんです。これらは被災者の声を反映するために市民向けに説明会を実施し、さまざまな意見や経験を集めて作成されています。まさしく被災の経験から得た教訓を生かしたマニュアルなのです。

避難所の運営についてお話を聞くと、中村さんも、多くの避難者が集まる避難所では、避難者自身が協力しあい、運営をしていく必要性を念押ししていました。普段から防災について考えることが大事ですが、なかなか実践は難しいもの。中村さんは、お祭りや、PTA活動、地域の集まりの場で、防災について考えたり、地域のコミュニティをつくることが大切だと言います。お互いが顔見知りであれば、自然と困ったときに助け合える。地域のコミュニティが充実しているだけで、防災につながるのです。

中村さんは最後にこう語ってくれました。
「日常で少しでも災害に備えておく。それがもしものときの大きな力になる。防災を難しく考えることなく、できることからはじめれば、命を守ることにつながる」いざ避難者となったときに、自分の避難生活を少しでも快適なものにするため、事前のイメージや地域コミュニティづくりが必要だということを学べた第2部でした。

次回の渋谷防災キャラバンオンラインは、10/17(土)で、テーマは「親子防災」です。

今度の配信では、出演者の募集もしています!

ぜひWEBサイトや各SNSからぜひ各SNSをフォローして情報をキャッチアップしてください。

動画アーカイブ

第1部

第2部