渋谷防災キャラバン

レポート

Vol.5[初台地区]
「身近な防災拠点を知ろう」

地域の人々をつなぐ初台の緑道から考える防災。
災害時に集まれる公的空間を知ろう

ビジネスでもレジャーでも、多くの人が集う渋谷。しかし、人が多いがゆえ、災害時の課題が多いのも事実です。「渋谷」と言っても、再開発が進む渋谷駅周辺もあれば、緑豊かな公園も、昔からの生活が残る住宅地もあります。それぞれのエリアで防災のポイントは違うのです。

2021年度の渋谷防災キャラバンは「“地域防災” を考えよう」をテーマにYouTube動画を配信します。動画では、渋谷区内11地区それぞれの防災における“特性”を、現地取材やキーマンへのインタビューを通じて紹介。地域に根ざした情報をお届けします。

動画コンテンツのvol.5は「初台地区 身近な防災拠点を知ろう」。地域にある緑道や公園の多くは、災害時に避難できる場所に指定されています。今回は地域の方と緑道を歩きながら、防災への取り組みについてお話聞きました。

地域の人に愛されるお肉屋さんは、消防団の大ベテラン

通勤通学の人々で行き交う初台駅を抜けて、取材チームが向かったのは、駅前の商店街にある「初台スーパー百貨店」。昭和にタイムスリップしたような趣のある店内には、お客さんとお店の方の気さくな会話が聞こえてきて、地元に愛されているお店であることがわかります。店内を進むと、創業70年になる「小林精肉店」が新鮮なお肉を並べていました。ここの店主、小林進さんが今日の1人目のゲストです。

小林さんは、精肉店の経営の傍ら、令和3年3月に退団するまで40年以上の間、地域の消防団としても活動してきました。長年初台エリアの移り変わりを見てきた小林さんは、昔の緑道のこともよく覚えています。ドブ川が並行しており大雨のときは大変だったこと。京王線の線路があったこと。かつては馬車が歩いていたことなど。

消防団では、熱心な取り組みが評価され、都や区から何度も表彰されたそう。こうした活動は地域貢献であると同時に、地域の仲間と一緒に取り組める純粋に楽しいものでもあったと小林さんは言います。
撮影中、お肉を買っていた女性のお客さんに「YouTubeの放送、楽しみにしています!」と声をかけられました。小林さん、そしてお店が、地元の方にも愛されていることを感じたエピソードでした。

緑道の花壇の育成がつなぐ地域コミュニティ

つづけて登場いただいたのは、緑道の花壇のお世話など、緑道の緑化活動に取り組む市民グループ「初台ハーベストコミュニティーパーク」の古川はる香さん。古川さんたちがお世話をする花壇には、色とりどりの蝶々が飛び交い、緑道をさらに気持ちのいい空間にしています。

古川さんが初台ハーベストコミュニティーパークの活動に熱心に取り組むのようになったのは、お子さんが生まれて地域のことをより深く知ろうという気持ちが芽生えたからだそうです。

ここで花を育てることで、町会の方とのつながりが生まれたと言います。一緒に活動をする中で、地域の輪が広がり、地域の防災に関する特性を知ることもできます。

古川さんが地域の防災に関する情報を得ることで、それは古川さんの友人世代へと伝わっていく。こうした人のつながりが、災害に強い地域にもつながっていくのでしょう。

防災豆知識:一時集合場所、避難場所、避難所の違いを知ろう

区内の公園や学校などの公共施設は、災害時に人々が身を寄せる場所として指定されています。その指定には役割分担があり、適切な場所を適切なタイミングで利用することが大切です。

今回紹介した緑道も、一時集合場所に指定されています。ここは災害時に自宅にいるのが不安な場合、災害の様子を見る・避難場所へ避難するための一時的な集合場所といった役割を持ちます。

災害が起きた場合、どんな状況で、どこに向かうべきか(あるいは向かわないべきか)、常日頃から家族や地域の人と確認しておきましょう。詳細は、映像で解説している他、渋谷区民防災マニュアル「発災時の行動 避難流れ」にも載っています。

災害はいつ起きるかわかりません。日頃から少しずつ防災を意識し、災害に備えましょう。

次回もお楽しみに!