渋谷防災キャラバン

レポート

Vol.3[氷川地区]
「渋谷川流域の台風・豪雨対策」

大正時代の小説家も描いた渋谷川の水害。台風シーズンに覚えておきたいポイントをまとめました

ビジネスでもレジャーでも、多くの人が集う渋谷。しかし、人が多いがゆえ、災害時の課題が多いのも事実です。「渋谷」と言っても、再開発が進む渋谷駅周辺もあれば、緑豊かな公園も、昔からの生活が残る住宅地もあります。それぞれのエリアで防災のポイントは違うのです。

2021年度の渋谷防災キャラバンは「“地域防災” を考えよう」をテーマにYouTube動画を配信します。動画では、渋谷区内11地区それぞれの防災における“特性”を、現地取材やキーマンへのインタビューを通じて紹介。地域に根ざした情報をお届けします。

動画のvol.3は「氷川地区 渋谷川流域の台風・豪雨対策」。氷川エリアを流れる渋谷川を取り巻く昔と今から防災を考えます。

新しいカルチャースポット渋谷川だって、氾濫の可能性はある

氷川地区とは、渋谷駅から恵比寿駅を結ぶ山手線の東側のエリア。オフィスと大学が多い場所でしたが、渋谷川エリアの再開発でファッションや観光の拠点にもなっており、渋谷の新しいカルチャースポットとしてたくさんの人々が集っています。氷川地区の防災を考える上でポイントになるのが、まさしくこの渋谷川です。

まずは渋谷の歴史と渋谷川の今を聞くために、國學院大學経済学部の田原裕子教授をお呼びしました。さまざまな組織や企業が、まちづくりやイベントの拠点として渋谷川を使っていますが、田原教授も地域の方や学生と一緒に渋谷川周辺で「渋三さくら祭」や 「七夕祭」を開催しています。

このエリアは渋谷の「谷」の部分に位置しています。実際、渋谷川は過去に何度も氾濫してきました。その様子は、大正の小説家である大岡昇平氏も自身の小説に書き残すほど。人々がゆったりと集う昼間の光景からはちょっと想像し難いですが、台風や大雨のときには十分気をつけないといけません。

ちなみに、田原教授は東横線の高架があった時代のこのエリアが大好きだそうで、当時の写真をもってきてくれました。取材チームもその懐かしい景色に時の流れの速さを感じてしみじみ…。

コミュニティラジオを活用しよう

災害時に強い味方になる、コミュニティラジオ「渋谷のラジオ」のスタジオも、渋谷川のすぐ隣にあります。

今回の動画では、渋谷のラジオ制作部チーフプロデューサーであり「渋谷緊急ぼうさい会議」のパーソナリティも務める杉山桃子さんにもお話を伺いました。

2019年の台風19号が上陸した日は、予定していた番組を取りやめ災害に関する情報に特化して緊急放送を実施。渋谷区の災害対策本部から直接情報を得て配信したそうです。渋谷のラジオは、インターネットを通じて放送を聞くこともできます。情報収集の際には、ぜひ活用しましょう。

渋谷のラジオは10月に初の新しいサテライトスタジオをオープン予定。場所は、これも渋谷川のすぐ隣にある渋谷ヒカリエです。

防災豆知識:いざというときに使いたい「簡易水のう」

台風に備えて知っておきたい、大雨による危険から身を守る方法として、今回は2つのポイントを紹介しました。

ひとつめは「渋谷川の氾濫危険に警戒」。過去にも度々、川の水位が上昇し、氾濫危険の警戒をしてきた渋谷川。渋谷のど真ん中だからといって、油断大敵。情報収集に努めましょう。

ふたつめは「身の回りにあるものを使って、 簡易水のうをつくってみましょう」です。大雨の際、下水管が処理しきれなくなった水が、 地上にあふれ出したり地下へ流れ込んだりすることがあります。身近にあるものを使って簡易水のうを作り、建物・地下への浸水を防ぎましょう。どんな方法で、どこを塞げばいいのか、動画で具体的に説明しているのでぜひご視聴ください。

災害はいつ起きるかわかりません。日頃から少しずつ防災を意識し、災害に備えましょう。次回もお楽しみに!