渋谷防災キャラバン

レポート

Vol.2[上原地区]
「新しい生活様式で行うおうち防災訓練」

富ヶ谷のアウトドアショップオーナーさんと考えるコロナ時代の防災。「おうちで防災訓練」をしよう!

ビジネスでもプライベートでも、多くの人が集う世界的な大都市渋谷。しかし、人も物も多いがゆえ、災害時の課題も多いのも事実です。「渋谷」と言っても、開発が進む渋谷駅周辺もあれば、緑豊かな公園も、昔からの生活が残る住宅地もあります。それぞれのエリアで防災においてのポイントは違うのです。

2021年度の渋谷防災キャラバンは「“地域防災” を考えよう」というテーマで実施します。動画コンテンツでは、渋谷区内11地区それぞれの防災における“特性”を現地取材や、キーマンへのインタビューを通じて紹介。より地域に根ざした、細やかな情報をお届けします。

動画コンテンツのvol.2は「上原地区 新しい生活様式で行うおうち防災訓練」。上原地区にあるアウトドアショップのオーナーさんから「キャンプ×防災」で家庭内で実践できる防災のヒントを探します。

キャンプからアプローチするコロナ時代の防災

上原地区は、井の頭通りと山手通りがクロスする交通の要所として、馴染みの人も多いかと思います。ただし、防災的観点では要注意な場所。なぜならこのあたりは昔に遡ると沼地だったのです。ハザードマップを見ると、昔の川の暗渠付近など大雨の際の浸水に注意が必要な箇所もあります。

人が集まって大規模な防災訓練などがやりづらいコロナ時代。防災訓練も家族内で考えねばなりません。そんなコロナ時代の防災を考える上で、参考にしたいご家族がいます。

上原地区の富ヶ谷にある「益田工房東京」というデザイン会社と「野外休憩道具店」というアウトドアショップ、両方を営む大石淳司さん。大石さんはお子さんとよく行くキャンプを通じて、家族でいざというときに備えています。どんなことをしているのか、実際に見せてもらうために公園にて収録してきました。

収録に参加してくれたのは、大石さんと2人のお子さん。凌太郎くん(小3)、佳歩ちゃん(小1)です。凌太郎くんの将来の夢はYouTuberで、撮影を楽しみにしていてくれていたみたい。佳歩ちゃんは得意のY字バランスを披露してくれました。みんなで登山をするときは、Y字バランスして写真を撮るそうです。

映像では大石さんが防災の工夫を紹介してくれていますが、時間の関係で映像に入れられなかったものもありますので、ここで紹介します。

片面がアルミになっていて保温性のあるシートは、床に敷くだけでなく、体に巻き付けたり、日差しから守るタープにしたりと、汎用性のある使い方ができるので持っておくと便利です。

また、耐候性・速乾性のある衣類としてメリノウール素材の下着・靴下をおすすめしてくれました。災害時には、着替えもままなりません。乾きにくいコットンを避け、速乾性や臭いにくさを重視したいですよね。メリノウールというと冬の防寒性の高さを思い浮かべますが、薄手の商品を選べば、季節を選ばず使用できるかと思います。

いざというとき、大事になるのは自助・共助

今月、9月1日は「防災の日」ということをご存知でしょうか。大正12年9月1日に発生した関東大震災、昭和34年9月に襲来した伊勢湾台風などをきっかけとして、地震や風水害等に対する心構えを育成するため、昭和35年に9月1日が「防災の日」として定められました。さらに8月30日から9月5日は「防災週間」として全国各地で防災訓練などが開催されます。

渋谷消防署富ヶ谷出張所の瀧本旬介さんは「災害による被害をできるだけ少なくするためには、一人一人が自ら取り組む『自助』、地域で助け合って取り組む『共助』、消防機関や区役所などの行政が取り組む『公助』の力を合わせることが重要」と言います。

大きな災害において、同時多発的に災害が発生すると消防などの「公助」だけでは対応が困難です。実際、阪神淡路大震災では、消防など公助に助けられた人は1.7%。97.5%の人は、自助と共助によって助かっているのです。

自助・共助を高めるために必要なのは、地域の消防訓練です。上原地区では、町会・自治会や学校関係者などによる訓練開催のための訓練計画の調整。初期消火に有効なD級ポンプや消火器などの使い方、応急手当の方法、防災訓練用の車を使用した地震の体験訓練などを実施しています。

しかし、新型コロナウイルスの感染が広がり、人が集まって防災訓練がしづらい現実もあります。渋谷消防署では、家で防災が学べるコンテンツも用意していますのでぜひご活用ください。

防災豆知識:コロナ時代の防災に必要なこと

新型コロナウイルスの感染が広がる今、防災にもコロナ時代のルールがあります。例えば避難所は、多くの人が集まれば集まるほど、衛生環境の悪化による集団感染の心配があります。自宅の被害が少なく、事前に十分に備えているなら在宅避難という手もあります。

在宅避難をスムーズに実施するためには「おうちで防災訓練」をしておくとよいでしょう。電気・ガス・水道を使わずに、非常食での食事ができるか、トイレなどがスムーズにできるか。こういった災害時に必要になるであろう行動を確かめながら進めていきましょう。

動画でそのやり方を時間軸にそって提案していますので、ぜひ動画をご覧ください。

災害はいつ起きるかわかりません。日頃から少しずつ防災を意識し、災害に備えましょう。

次回もお楽しみに!